私が2010年4月から通学している夜間社会人大学院の大阪市立大学大学院創造都市研究科知識情報基盤研究分野では、毎週火曜日ワークショップとして、各分野の先進的な研究を行っている方に講演を依頼しております。
http://www.kii.gscc.osaka-cu.ac.jp/ws/chishiki2009.html
今回は、ビル分野のセンサーネットワークのインテグレーションに先進的に取り組んでおられる、豊田 隆志(株式会社ディー・エス・アイ取締役社長)に講演を頂きました。
現在のビル管理ですが、空調、照明、警備だけでなく、電話、LAN配線などが様々なネットワークがメーカーの独自規格でばらばらに構築されています。
豊田社長の取り組みは、LONWORKSという末端部までTCP/IPを利用したオープンな規格を採用し、ビル全体の空調、照明などを全体管理し、省エネルギー化を計ろうと研究されております。
ビル内にセンサー設定し、現状ばらばらに動いているエアコンを一括管理制御して、一定の温度に保ったり、日照の明るさに会わせて照明を下げるなどが可能となります。
また、いろんな建物のデータをセンサーが集めて来て、WEBサービスを利用しXMLで、機器同士がLANを経由して通信を行うことも可能となるようです。
東京大学でも、グリーン東大プロジェクトで、IPv6を利用して建物全体の、照明、空調などの省エネルギー化を計って行こうと取り組んでいますね。
現状では、東京都の消費電力の約10%を東京大学で消費しているようでして。
東京大学のプロジェクトでは、パソコンのスケジューラーとも連動して、予約してない会議室は電気を切る事が出来るようです。
また、最近は新聞でもスマートグリッドと呼ばれる、AIや通信機能を搭載した計測機器等を設置して電力需給を自動的に調整する機能の研究が盛んに報道されてきております。
今後、センサーや、制御装置などのコストが下がってくれば 家庭やビルだけでなく、その国全体や、将来的には、地球全体の電力供給がインターネットを介して地球全体最適される時代が来るのかもしれません。